三語便覧 ★ゆうパック着払い 【判型】大本3巻3冊。縦258粍。 【作者】村上英俊（義茂・茂亭）作・凡例。 【年代等】嘉永7年10月、塩谷宕陰（世弘）序。嘉永7年10月、小林至静（畏堂）序。江戸末期再刊。［江戸］茂亭（達理堂）蔵板。［江戸］岡田屋嘉七ほか売出。 【備考】分類「外国語」。『三語便覧』は、嘉永7年に発刊された、振り仮名付きの単語集で、フランス語・英語・オランダ語の3カ国語3375語を天文・地理・身体など25部門に分類して収録。初めてフランス語と日本語を結んだ辞書である。本書のほか、彼が著した『五方通語』は、安政3年に発刊された、日本語・英語・フランス語・オランダ語・ラテン語の5カ国語の単語集。イロハ順に配列し、洋学者が洋文を書くための参考としたもの。作者の村上英俊（義茂）は、文化8年4月8日、佐久山本陣を経営する傍ら、医師を業とする村上松園の長男として生まれた。文政7年、一家は江戸に移り、英俊は漢学・医学・蘭学を学んで、妹が嫁いだ縁で天保12年、信州松代に行き、弘化元年松代藩主真田家に仕えた。佐久間象山の勧めで仏語を独習し、嘉永4年再び江戸に出て明治元年（1868）仏学塾「達理堂」を開き、『仏語明要』『三国会話』『西洋史記』など多くの書を著した。　明治18年、フランス大統領から、日本にフランス語学を創した功績に対してレジョン・ド・ヌール勲章が贈られた。明治23年（1890）1月10日、80歳で死去（大田原市HP参照）。本書の構成は初中終巻の3巻3冊本である。 本文は天文・地理・身体・疾病・家倫・官職・人品・宮室・飲食・衣服など25項目にわけ終巻を言語とし、 陪名詞・附詞・前置詞・附合詞・動詞など5節にわけて、 それぞれに日本語・仏蘭西語・英傑列語・和蘭語に対訳を試みている。 また発音についてカタカナで記述している（京都外国語大学付属図書館HP参照）。 ★原装・題簽1冊欠・状態概ね良好（ごく一部小虫）。記名なし・蔵書印あり。【参考価格（初出品時の相場）：日本の古本屋で、68,000円～198,000円】。