1930年代のオールドロンジン。裏蓋の三つのオープナーノッチから、イタリア語で「Tre-Tacche（トレ・タッシェ：通称トレタケ）」と呼ばれるモデルです。「ステップドベゼル」とは1930〜40年代の時期にしか見られないデザインで、小振りながら立体的で肉厚なラウンドケースがこの腕時計の最大の魅力。ステップは段差も深く、金属の塊をくり抜く高い技術力とそれが醸し出す重厚感が最大の魅力です。ケース素材はステイブライトで、ステンレススチールの一種ですが、当時のものはロジウムが配合された高級品で独特の硬質感とマットな風合いがヴィンテージならでの魅力をたっぷり堪能できます。 ダイヤルのデザインも、グレー基調のツートーンダイヤルに飛び数字とバー、ミニッツレールウェイで構成された通称「セクターダイヤル」。これも愛好家の多いデザインで、さながら「身に着けるアールデコ」。 時分針および秒針ともに、青焼きのブルースチール針（一定の温度まで鉄を熱し、青色の酸化皮膜を張った状態にした腐食に強い針）です。搭載するムーブメントはオールドロンジンの傑作機、CAL.10.68Zを搭載。美しいコート・ド・ジュネーブの装飾を施した素晴らしい状態です（同じトレタケでもこの装飾のないムーブが多いです）。しかも昨年3月に表参道のヴィンテージウォッチショップで4万円弱かけてオーバーホールを行っており、証明となる保証書と納品書もお付けします。ここ３〜４年オーバーホールの心配も不要ですし、きちんとメンテナンスされたヴィンテージウォッチですので、メンテ歴や精度がどんなものか得体の知れない個体と違って安心してお使いいただけます。 ＜外観＞年代相応の小傷、若干の打傷はあるものの、90年近く前の時計ということを考慮すると相応のコンディションをキープしていると言えると思います。ダイヤルはもちろんリダンされていないオリジナル。ガラス風防でソリッドなケースとも相まって程よい重量感があります。 ＜ムーブメント＞手巻。オーバーホール済で平置きで日差約30～40秒程です。 ＜ケース＞ 径30mm、スクリューバック、ラグ幅：16mm ＜革ベルト＞革ベルトは使用感があるのでご購入後お気に入りのものに変更ください（バネ棒でなくオープンエンドです）。 ＊ヴィンテージウォッチにご理解いただける方のみお願いします。